Skip to content
石川フィルハーモニー交響楽団は石川県金沢市で活動しているアマチュアオーケストラです。
  • プロフィール
  • 演奏会情報
  • 団員募集
  • 練習日程
  • 音楽コラム
  • リンク
  • 掲示板
  • 団員専用ページ
  • お知らせ

音楽コラム

    Vol.7「上達」について

    2018/02/22

    久しぶりの投稿です。1st Vnの出口です。

    今回は「上達」について書きたいと思います。
    物事が上達していくためにはいくつかのステップが必要だと考えています。そのステップを理解し、効率的な練習方法を考えられる手助けになれば嬉しいです。

    初心者のうちは練習量に比例してできることが増えていくため、「練習=上達」と感じることが多いと思います。しかし、ある程度のレベルまで来ると、同じように練習を続けても伸びないと感じる時期、頭打ちになる時期が出てきます。

    ここから上達するためには文字通り「ステップアップ」することが必要になります。
    •新しい物の見方を発見する
    •身体の使い方を変える
    •無意識にしていたものを意識化し、自分の意思でコントロールする
    など。

    これまで考えたことがなかった新しい気づきを発見した時、自分の目指すべき方向性(やるべきこと)が整理され、目標とするレベルが一段上がります。

    反復練習が効果を発揮するのはここからです。自分の目標と現実のギャップを意識し、試行錯誤しながらギャップを埋める方法を模索する。実現できる方法(コツ)を掴んだら、再現よくできるように反復練習して身体に覚えさせる。
    コツを掴んでからは練習量に比例して技術が向上する流れになります。

    これはいわゆるPDCAサイクルですね。
    Plan 計画
    Do 実行
    Check 評価
    Action 改善

    前述したように目標が設定されて課題が明確になると、PDCAサイクルが効果的に回るようになります。

    どれだけ練習しても効率が上がらない時、DoとCheckばかりに力が入ってないでしょうか?

    上手くいったか?
    上手くいかなかった?

    という結果に一喜一憂するのではなく、その結果になった原因を分析し、次にどうすれば良いかの計画を立て、実行し、再度評価する。これを繰り返せば確実に成果が出てくると思います。

    と、言うのは簡単ですが、現実的にはどんなに練習しても身にならない時もあります。そんな時はやるべき課題を再確認してみましょう。がむしゃらに頑張るだけでなく、一度冷静になって楽器を離れるのも時には必要です。じっくり楽譜(パート譜だけでなくスコアも)を読み込む、上手な人を観察したり相談してみるなど、「ステップアップ」できるヒントを探す事を試してみてはいかがでしょうか。

    Vol.6「エコな演奏」の薦め

    2011/09/22

    1st Vnの出口です。

    環境問題が取り上げられるようになってからエコドライブという言葉をよく聞くようになりました。先日、高速道路でエコドライブを心がけて運転していたら「演奏のヒントになるんじゃないか?」と突然思いつき、筆を執ることにしました。

    エコドライブと言ってもいろいろありますが、ここでは定速走行について考えたいと思います。

    車が走行時には、路面からの摩擦や風などの抵抗により常に減速力が働いています。こうした抵抗によるマイナスを打ち消すために、加速時だけではなく定速走行、時には減速時でさえも多少はアクセルを踏んでいなくてはいけません。逆に考えると、路面状態や風などの抵抗に変化が少なければ、「一定量のアクセルを踏んだ状態を維持」すれば定速走行が可能となります。

    定速走行を行っているときは、車の動きはもちろんですが、運転手の精神状態も非常に安定しています。常にアクセルを踏んだり離したりを繰り返してスピード調整をしている人と一定量のアクセルで定速走行している人を比較すると、前者は忙しく余裕がない印象を受けないでしょうか?

    その瞬間の速度をいつも気にしながらアクセルの踏む量を何度も何度も調整している姿は、後者から見ると「そんなに一生懸命コントロールしなくてもいいのに(笑)」と滑稽にすら映ります。

    しかし、これに似た現象は楽器の演奏でもよく見られると思いませんか?

    弦楽器で例を挙げると、ボーイング中に加速しているかと思ったら弓が足りなくなってすぐに減速しようとアタフタしている人をよく見かけます。

    車で例えると「急発進して前の車にぶつかりそうになったので急ブレーキをかけている」状態です。危なっかしいですね。。。

    ボーイングであっても定速運動が基本です。

    初速さえ与えてやれば、あとは弦と弓の抵抗によるマイナスを補うだけの「アクセル」を与えてやればそれでいいのです。もちろん加速させるためではなく、維持するためのアクセルです。

    このような状態の時は効率的に音を出せており、結果的に弓の使う量も必要最小限で済みます。まさに「エコな演奏」といえるのではないでしょうか?

    また、車の例を見ると実感できると思いますが、演奏者の余裕度にどれだけの差があるかは一目瞭然ですね。精神的にもクリーンなので一石二鳥です(^^)v

    弦楽器の経験しかないため詳しいことはわかりませんが、同様のことが管楽器にも当てはまるのではないでしょうか?

    「エコな演奏」を行い、余裕を持った演奏を目指しませんか?

    Vol.5-1 「弦楽器で大音量を出すために」

    2010/10/16

    1st Vnの出口です。

    最近バイオリンの演奏について深く考える機会があり、折角なので久しぶりにコラムで紹介させてもらうことになりました。

    今回は「ヴァイオリン(弦楽器)で音量を大きくするにはどうしたら良いか」をテーマに考えていきたいと思います。

    音量を上げるための方法として一般的によく言われるのは以下の3点です。

    (1) 圧力をかける
    (2) 弓のスピードを上げる
    (3) 駒よりで弾く

    確かに言っていることはもっともなのですが、私には長年疑問に思っていたことがありました。

    「1bowで大音量を長時間保つ時には上の条件をどう使ったらいいのか?」

    長時間保ちたいので間違いなく「(2) 弓のスピード」は違いますね。
    「(3) 駒よりで弾く」のは良いとして、残る条件は「(1) 圧力」だけです。

    でも一定以上の圧力をかけると音が潰れてしまう。。。
    一方で、潰れないように圧力を制御すると音量が出せない??
    音量を出すには音質を犠牲にしなければならないのでしょうか?

    この疑問をきっかけとして、効率の良い音の出し方について考えてみました。
    順を追って説明していきます。

    【圧力をかけるとなぜ音量が大きくなるか?】
    「音量が大きい」とは言い換えると「弦の横方向の振動が大きい」となります。(これは開放弦を弾いている時に肉眼でも確認できるくらい弦が振動している様からもお分かりいただけるかと思います。)
    つまり、大音量を出すためには「如何にして弦を横方向に振動させるか」を考える必要があります。

    では、本題に入ります。
    私たちは普段「圧力をかける」という言葉を、「上からの力(垂直抗力)を大きくするという意味」で使っています。
      弓から弦にかける垂直抗力 : N
      弓と弦の間の(動)摩擦力 : F
    とすると、この2つの間には比例関係(F=μN)が成り立ちます。
    従って、垂直抗力N(圧力)に比例して(横向きの)摩擦力Fが大きくなり、摩擦力によって弦は横方向に振動されるため圧力に応じて音量が大きくなるのです。

    【響きのあるフォルテ】
    確かに圧力をかけると音量が大きくなることは理解できました。
    ただ、ここで1つ問題が。。。
    確かに音量は大きくなりますが、垂直方向の圧力が大きすぎると弦が下方向に押しつけられてしまい、水平方向の振動を阻害する要因となります。すると弦はきれいな形で振動できず潰れた音になってしまいます。圧力をかけるほど弦が押さえつけられて水平方向の振動が阻害されるため、響きのあるフォルテは出せなくなってしまうのです。

    響きのあるフォルテを出すためには以下の2点を満たす必要があります。
    (1)弦が水平方向によく振動している
    (2) 弦が押さえつけられる力は最小限に抑えられ、水平方向の振動を邪魔しない

    この2点を同時に満たすにはどうすれば良いのか?
    その答えは複雑で難しいものに感じられるかもしれません。でもこの2点を満たすための仕組みは、実は私たちが使っている「弓」の特性として本来備わっているものなのです。

    次ページでは、「弓の特性」に焦点を当ててお話させていただきます。

    Older Posts

音楽コラム

Vol.7「上達」について
by ishipho on 2018/02/22
Vol.6「エコな演奏」の薦め
by ishipho on 2011/09/22
Vol.5-1 「弦楽器で大音量を出すために」
by ishipho on 2010/10/16
Vol.5-2「弦楽器で大音量を出すために」
by ishipho on 2010/10/16
Vol.5-3「弦楽器で大音量を出すために」
by ishipho on 2010/10/16
Vol.5-4「弦楽器で大音量を出すために」
by ishipho on 2010/10/16
Vol.4 「アンサンブル」
by ishipho on 2007/08/29
Vol.3 「イメージ」
by ishipho on 2007/06/22
Vol.2 「和音の話」
by ishipho on 2007/02/06
Vol.1 「祝!コラム開設」
by ishipho on 2007/01/12
  • facebook
  • お問い合わせ
Copyright © 2025 石川フィルハーモニー交響楽団. All rights reserved.